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<Mitani / I Did Nothing Other Than to Tell Them to Smile>魏子涵
¥4,400
<Mitani / I Did Nothing Other Than to Tell Them to Smile> 魏子涵 発行:Place M 印刷:2025年 判型:205 x 175 mm 頁数:36P 製本:ハードカバー 300部限定 企画制作:Place M ISBN:978-4-905360-43-8 価格:税抜4,000円 物語の舞台は、中国のある家族。作者自身と飼い猫「三谷」の二つの視点から語られる物語が重なり合うように構成されている。日記、視覚的記憶、中国的な家族像、そして作家の個人的な時間が、トイカメラのHOLGAを通して一本の線でつながれ、虚構と現実が柔らかく交差する風景を映し出している。 本書は、挿入ページの構成、手作業で仕上げられた綴じや縁、猫の爪痕を模したサインなど、細部にまで作者の手の痕が宿る。 ― 出版社説明文より 私の両親は、2020年に結婚30周年を迎えた。中国ではこれを「真珠婚」と呼ぶ。現代の社会において、30年間共に歩むことは、多くの人々にとって羨望の的といえる。両親はある日、「私たちは まだ結婚写真を撮ったことがない。あなた、写真を学んでいるなら、撮ってくれない?」と言った。この言葉が、本作品制作のきっかけとなった。 家族写真の多くと同様に、被写体はカメラの前で笑顔を作り、私に向かって「チーズ」と言う。しかし、時折シャッターがうまく切れず、作られた笑顔が次第に硬直したり、瞬きをしたりする場 面もある。それでも、その一瞬に込められた喜びの感情は常に本物だ。 さらに、これまでと同じように、短いながらも日記のようなテキストを書き留めた。それは、かつて家族アルバムに添えられた記録を思わせるものだ。 ― 魏子涵
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<A Slow Boat to China> 尾仲浩二
¥8,250
<A Slow Boat to China> 尾仲浩二 発行:Place M 印刷:2024年 判型:240 x 180 mm 頁数:109P 製本:ハードカバー 800部限定 企画制作:Place M ISBN:978-4-905360-42-1 価格:税抜7425円 「2004年3月21日 晴れ 上海へ出発する前に、100巻のフィルムと大きなスーツケースを買った。」 ― 尾仲浩二 尾仲浩二の写真家人生において船は重要な意思であり、鉄道よりも船が好きだという。尾仲の写真家人生と同じように、船には決まった航路がなく、水上を自由に漂っている。 2004年3月21日から4月23日にかけて、尾仲浩二は中国を訪れた。20年後、当時中国で撮影した写真のカラーフィルムが色褪せ始めていることに気づいた尾仲は、ネガが完全に色褪せる前に、古くなった印画紙に中国のイメージを拡大した。 本作『A Slow Boat To China』も、尾仲浩二の代表作でもある『Slow Boat』と同じく、村上春樹の短編小説『中国行きのスロウ・ボート』へのオマージュとして、船というアイデアをタイトルにしている。 ーージャズ好きなら、村上春樹の小説が1948年のフランク・レッサーのヒット曲「中国行きのスロウ・ボート(On A Slow Boat ToChina)」を引用していることにお気づきだろう。 中国を訪れた際のカラー写真70点を収録。 ― ディストリビューター説明文より
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<東京> フェン・リー(馮立)
¥3,800
<東京> フェン・リー(馮立) 発行:Place M 印刷:2023年 判型:305 x 220 mm 頁数:48P 製本:ソフトカバー 800部限定 企画制作:Place M ISBN:978-4-905360-41-4 価格:税抜3420円 今年で38年目を迎える東京・新宿の写真ギャラリー「Place M」。2023年6月に中国から写真家のフェン・リーを招き、「Flash Theater」展を開催した。リーは、1ヶ月近く東京で 撮影と制作を行い、撮影後すぐに写真をセレクトし、写真集を作ることが本書出版のきっかけとなった。これは、CAMPのメンバーである北島敬三の70年代のスナップ写真集『写真特急便 東京』を思い出させるが、この写真集に収録されているイメージも展覧会で撮影されていた。リーの写真に欠かすことのできない偶然と冒険のように、新宿ゴールデン街の写真バー「こどじ」で冷たいビールを飲んでいたら、酔っ払ってやってきた北島敬三に偶然出会った。 リーは東京滞在中に毎日獣のように写真を撮り続け、みんな疲れ切っていた。その日の撮影が終わるとすぐにPlace M近くのセブンイレブンで写真をプリントし(プリント枚数が多すぎてコンビニの写真用紙が足りなくなったこともあった)、Place M 4階の写真教室の壁に貼ってセレクト・編集していた。 写真家の瀬戸正人はリーの写真についてこう評している。「写真には表面と内面の2つの側面がある。この文脈で「表面」というと少し侮蔑的な感じがするが、フェン・リーの写真にはそのような状況はまったくない。表面の高度に統一された平面感と脱力感は、彼の写真作品の奥行きを反映しているにすぎない。」 この軽くてZineのような写真集には、リーにとって非常に個人的であり続ける46枚の写真が収録されている。フラッシュライトに照らされた酔っ払いからタバコを吸う森山大道、東京都心の墓地から蔡國強の花火まで、リーは写真を通して日本の先人たちと時空を超えた議論を展開している。 ― 出版社説明文より
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<金宇澄と陸元敏:この川の面影 ―『繁花』より蘇州河へ>
¥1,100
金宇澄・陸元敏 発行:Place M 印刷:2022年 判型:780 x 540 mm 頁数:16P 製本:新聞紙 2000部限定 企画制作:Place M 価格:税抜1,000円 茅盾文学賞受賞作家・金宇澄氏の絵画制作は、自身の小説『繁花』のために描いた挿絵から始った。写真家・陸元敏氏の創作は、1970年代にまで遡ることができる。 本カタログは展覧会にあわせて発行された新聞形式の特別冊子で、カナダ製の新聞用紙を使用し、タワー式輪転機で印刷されている。 誌面には、金宇澄氏による近年の版画作品と、陸元敏氏の写真作品が収録されている。
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<A Transparency Poem> 黄京 Huang Jing
¥6,600
<A Transparency Poem> 黄京 Huang Jing 発行:Place M 印刷:2023年 判型:310 x 220 mm 頁数:84P 製本:ハードカバー 500部限定 企画制作:Place M ISBN:978-4-905360-44-5 価格:税抜6,000円 見過ごされがちな周囲の些細なディテールに焦点を当てることが多い黄京は、世界を見る方法として写真を使うことに並々ならぬ決意を抱いている。彼の作品では、世界は純粋で詩的なものとなり、ダイヤモンドのように輝く錆、シダ、砂浜、クモが一緒に沈黙している。アメリカの小説家、ウィリアム・フォークナーが『響きと怒り』で馬鹿なベンジーの慟哭を「太古の昔から存在していたかもしれない慟哭が、惑星の連動によって一瞬だけ聞こえるようになった」と表現して いるように、柔らかくサイケデリックな殻の下には、世界の生のエネルギーが迫ってくる。黄の新作は、これまでの彼の作品よりも純粋で幽玄であり、クラシックの香りが強く漂っ ている。作品は、同じシーンの連続したイメージでアレンジされており、読むと詩的なリズムと韻が生まれる。作品の霧のような雰囲気の下、大きなグレーの色調は毛焰(マオ・ イェン)の油絵や詩を彷彿とさせるため、巻末には毛焰の「剩山图3」が収録され、作品集を締めくくっている。 ― 出版社説明文より
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